Machine Learning

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基礎知識

●RAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)

外部の知識データベースから情報を検索し、それを使って自然言語を生成する仕組み
(わからないことは調べてから回答するAI)
検索(Retrieval):ユーザーの質問に対して、外部のデータベースやドキュメントから関連情報を検索。
生成(Generation):検索結果をもとに、AIが文脈に沿った回答を生成。

[メリット]

  • 最新情報に対応:学習済みモデルでは扱えない新しい情報も検索で補える。
  • ハルシネーション対策:信頼できる情報源を参照することで、誤った回答を減らせる。
  • 企業独自の知識活用:社内文書やFAQなどを活用して、業務に特化した回答が可能。

●ハイパーパラメーター

機械学習モデルの学習プロセスや構造を制御するために、事前に設定するパラメータ人間が設計段階で決める設定値
(モデルが自動で学習する「パラメータ(重みやバイアス)」とは異なる)

[学習プロセス]

学習率:重みの更新幅。大きすぎると発散、小さすぎると収束が遅い。機械学習における「学習率」は学習の安定性にどう影響するかを意味する。学習率を適切に下げることで損失の振動を抑え、学習を安定させることができる

  • 学習率が高い場合の問題点
    モデルの学習が大きく進みすぎるため、損失(モデルの誤り度合い)が安定せず、下がったかと思うとまた上がるという「振動」が発生します。これは、損失が最も小さくなる最適解の地点を通り過ぎてしまうことが原因。
  • 学習率を下げることの効果
    学習率を下げると、モデルはパラメータをより慎重に少しずつ調整するようになります。これにより、損失の振動が抑えられ、安定して最小値に向かって学習が進みます。その結果、モデルの性能も向上する。

・バッチサイズ:一度に学習するデータの数。
・エポック数:データセットを何回繰り返して学習するか。

[チューニング方法(アルゴリズム)]
手法名探索方法計算コスト特徴向いている場面
グリッド
サーチ
全組み合わせを網羅的に試す高い確実だが非効率。パラメータ数が多いと爆発的に試行数が増えるパラメータが少なく、計算資源に余裕があるとき
ランダム
サーチ
パラメータ空間からランダムに抽出中程度意外と効率的。最適解に近い組み合わせに早く到達することもあるパラメータが多く、ざっくり良い結果を得たいとき
ベイズ
最適化
過去の試行結果から次の候補を予測低~中賢く探索。少ない試行回数で高精度に到達可能評価に時間がかかる/試行回数が限られるとき
ハイパーバンドランダム探索+早期停止の組み合わせ効率的にリソース配分。性能が悪い試行は早期に打ち切る大規模な探索でリソース節約したいとき
[ハイパーパラメータとパラメータの違い]
  • パラメーター:モデルが学習によって自動的に決定する値(例:重みやバイアス)
  • ハイパーパラメータ:学習前に人が設定する調整項目(例:学習率やエポック数)

学習モデル

データとラベルを使ってパターンを学習する。以下4種が存在する。

モデル名説明代表的なアルゴリズム / モデル
教師あり学習
例:売上予測、画像分類、スパム検出
正解となるラベル(教師データ)が付与されたデータセットを用いて学習する。入力データに対する正解を予測する。主に「分類」と「回帰」の2つのタスクに利用される。・決定木
・ロジスティック回帰
・サポートベクターマシン
・ナイーブベイズ
・ランダムフォレスト
教師なし学習
例:顧客セグメント分析、次元削減、異常検知
正解ラベルのないデータから、データに潜む構造やパターンを自律的に見つけ出す。データのクラスタリング(グループ分け)や次元削減(データの圧縮)などを行う。・クラスタリング
・次元削減
・自己符号化器
強化学習
例:ゲームAI、ロボット制御、広告最適化
エージェントが環境の中で試行錯誤し、報酬を最大化するように学習する手法。環境と相互作用しながら最適な行動戦略を見つけます。
深層学習
(ディープラーニング)
ニューラルネットワークを多層にしたもので、データから特徴量を自動的に学習。教師あり、教師なし、強化学習のいずれのフレームワークでも使用される。・畳み込みニューラルネットワーク
⇒ 画像認識に特化
・リカレントニューラルネットワーク
⇒ 時系列データ、自然言語処理に特化
・トランスフォーマー
⇒ 自然言語処理、生成AIで広く利用
教師アリ

●分類

ラベル付きデータを使ってカテゴリを予測(例:スパム判定、画像分類)

Accuracy(正解率)正解の予測数の割合を測定。
Precision(適合率)正と予測されたもののうち、実際に正である割合を測定。
Recall(再現率)実際に正であるもののうち、正と予測された割合を測定。
F1-Score(F1スコア)PrecisionとRecallの調和平均。バランス良く評価できる。
ROC-AUC(ROC曲線下面積)ROC曲線の下の面積を測定し、モデルの判別能力を評価。
Logarithmic Loss(ロジ損失)予測確率の精度とクラス間の誤差を測定。
Confusion Matrix(混同行列)各クラス間の予測結果を表形式で表示。

※混同行列(Confusion Matrix)
機械学習では、以下の4つの分類結果を混同行列で整理する。

実際のクラス予測が陽性予測が陰性
陽性(True)真陽性(TP)偽陰性(FN)
陰性(False)偽陽性(FP)真陰性(TN)

分類問題(二値分類)では「偽陽性」と「偽陰性」はモデルの性能を評価するうえで非常に重要。

  • 偽陽性(False Positive)
    実際には「陰性(例:スパムではない)」なのに、モデルが「陽性(例:スパム)」と予測してしまうこと。
    [例] 通常のメールをスパムと誤判定 → ユーザーが重要なメールを見逃す可能性あり。
    [影響] 誤検出。不要なアラートや誤った処理が発生する。
  • 偽陰性(False Negative)
    実際には「陽性(例:スパム)」なのに、モデルが「陰性(例:通常メール)」と予測してしまうこと。
    [例] スパムメールを通常メールと誤判定 → ユーザーが危険なリンクをクリックする可能性あり。
    [影響] 見逃し。本来検出すべき対象を見逃す。
    ※偽陰性の予測コストが高い時、「再現率」を優先して向上させると改善の傾向にある

●回帰

数値の連続値を予測(例:売上予測、気温予測)

  • 線形回帰分析(Linear Regression)
    回帰線は直線であり、連続値を予測するタスク。入力変数(特徴量)に基づいて数値で表される目標変数(出力値)を推定する。評価には平均絶対誤差(MAE)や平均二乗誤差(MSE)などの指標が使われ、予測値と実際地の誤差を測定する。
    ・目的連続値の予測(例:価格、点数、身長など)
    数式:出力 y は実数値(例:住宅価格が 42,000 USD)
  • 分類回帰分析(Logistic Regression)
    回帰曲線はS字型(シグモイド)であり、カテゴリを予測するタスク。入力変数(特徴量)に基づいて、離散的なラベルやクラスを割り当てる。評価には正解率、F1スコア、ROC-AUCなどが使われ、予測モデルの正確さや判断能力を測定する。出力を閾値(例:0.5)で分類。コスト関数はクロスエントロピー(Log Loss)。
    ・目的:カテゴリ分類(例:Yes/No、陽性/陰性、スパム/非スパム)
    ・数式(シグモイド関数):出力 y は確率値(0〜1)
Mean Absolute Error(平均絶対誤差)実測値と予測値の絶対差の平均。モデルがどれだけ正確に対象の価格を予測できているか、具体的な金額単位で直感的に把握できる。また、他の指標に比べて外れ値の影響を受けにくい。これは外れ値を含む可能性のあるデータセットにおいて、信頼性の高い評価ができる点で非常に適している。
Mean Squared Error(平均二乗誤差)実測値と予測値の二乗誤差の平均。
二乗平均平方根誤差(RMSE)MSEの平方根。
R²(決定係数)モデルがデータの分散をどれだけ説明するかを評価。

●時系列予測

過去のデータから未来を予測(例:株価、需要予測)

Mean Absolute Percentage Error(MAPE、平均絶対百分率誤差)実測値に対する予測誤差の割合を測定。
平均重み付き分位点損失 (wQL)P10、P50、P90 の分位点で精度を平均して予測を評価。値が小さいほど、モデルの精度が高くなる。
重み付き絶対誤差率 (WAPE)絶対目標値の合計で正規化された絶対誤差の合計で、予測値と観測値との全体的な偏差を測定。値が小さいほどモデルの精度が高いことを示し、WAPE = 0 はエラーのないモデル。
二乗平均平方根誤差 (RMSE)平均の二乗誤差の平方根。RMSE 値が小さいほどモデルの精度が高いことを示し、RMSE = 0 はエラーのないモデル。
平均絶対スケーリング誤差 (MASE)単純なベースライン予測法の非平均絶対誤差で正規化された予測の平均絶対誤差。値が小さいほどモデルの精度が高いことを示し、MASE < 1 はベースラインよりも精度が高いことを示し、MASE > 1 はベースラインよりも精度が引くことを示す。
Root Mean Squared Logarithmic Error(RMSLE、平方平均対数二乗誤差)対数スケールで誤差を測定。
教師アリ+深層学習

●翻訳

入力文と対応する訳文を使って学習(例:Transformer、Seq2Seq)

BLEU(BLEUスコア)生成された翻訳と参照翻訳のn-gram一致率評価。
ROUGE(ROUGEスコア)BLEUに単語と語形変化への対応を加えた指標。
ROUGE(ROUGEスコア)生成テキストのリコール指標。
BERTScore(BERTスコア)埋め込みモデルを用いて、生成文と参照文の意味的類似度を評価。
Perplexity(困惑度)生成された文の予測精度を評価。

●画像認識

CNNなどを使って画像からラベルを予測(例:顔認識)

Intersection over Union(IoU、交差面積比)検出領域と、予測領域と実際の領域の重複率を評価。
Mean Average Precision(mAP、平均適合率)複数クラスの検出タスクでの精度を評価。
教師アリ+生成モデル

●生成(自然言語生成など)

GAN、VAE、拡散モデルなどで新しいデータを生成

BLEU(BLEUスコア)翻訳同様、生成されたテキストの品質を評価。
ROUGE(ROUGEスコア)翻訳同様、生成テキストの品質を評価。
BERTScore(BERTスコア)翻訳同様、生成テキストの品質を評価。
教師ナシ

●クラスタリング

ラベルなしデータをグループ化(例:顧客セグメント分析)

Silhouette Score(シルエットスコア)クラスタリングの品質を評価、クラスタ間の距離とクラスタ内の密集性を考慮。
Davies-Bouldin Index(デイビス・ボルダン指数)クラスタリングの分離度と緊密さを評価。
Adjusted Rand Index(調整ランド指数)クラスタリング結果と実際のラベル間の一致度を評価。
強化学習

教師アリ+教師ナシ+強化学習

●推薦システム

協調フィルタリングや強化学習を組み合わせることが多い。

Mean Reciprocal Rank(MRR、平均逆順位)正解の候補が結果リストでどれだけ上位にあるかを評価。
Normalized Discounted Cumulative Gain(NDCG、正規化割引累積利得)関連度に基づいて推薦結果の品質を評価。
Hit Rate(ヒット率)推薦リストに正解が含まれるかを測定。

●ドリフト

※別称:「モデルドリフト」、「モデルの陳腐化」
機械学習において、何らかの「予期せぬ変化」が原因で、モデルの予測性能が時間経過とともに劣化していく現象を指す。

コンセプトドリフト入力データ(特徴量)と正解ラベル(目的変数)との関係性自体が、モデルを訓練した時から変化してしまうことを意味する。このドリフトが起こると、モデルは新しいデータのパターンを正確に予測できなくなり、「F1スコア」のような品質評価指標が低下する。「何(入力)から何を(出力)予測するかのルール自体が変わってしまう」こと。
データ
ドリフト
モデルを訓練した時の入力データの統計的な分布と、実際にモデルが使用される本番環境での入力データの統計的な分布がズレてしまうことを指します。「特徴量ドリフト」や「共変量シフト」とも呼ばれる。「入力されるデータの傾向が変わってしまう」こと。

●特微量エンジニアリング

※特微量とは…
モデルにとって意味のあるデータの属性(列),モデルの予測精度に大きく影響するため、非常に重要な要素。
[例] 年齢、性別、購入履歴、Webサイトの滞在時間など

機械学習モデルの性能を向上させるために、入力データ(特徴量)を加工・変換・選択するプロセスのこと。
・高性能なモデルでも、入力データが悪ければ精度は上がらない
・特徴量エンジニアリングによって、モデルの学習効率や予測精度が大幅に向上する
・特にKaggleなどのデータ分析コンペでは、最終順位を左右する要因になることも多い

[特徴量の学習プロセス]
プロセス内容
データ理解と探索
(EDA)
・データの構造・分布・欠損・外れ値を把握
・目的変数との関係性を可視化(ヒートマップ、散布図など)
特徴量の作成
(Feature Creation)
生データから新しい特徴量を生成
・例:年月
・売上 = 単価 × 数量
特徴量の変換
(Feature Transformation)
・スケーリング(標準化・正規化)
・対数変換、ビニング、ラベルエンコーディングなど
特徴量の選択
(Feature Selection)
・相関係数、情報利得、Lassoなどで重要な特徴量を選定
・不要な特徴量を除去して過学習を防止
モデル学習
(Model Training)
・選定した特徴量を使ってモデルを構築
・学習アルゴリズムに応じて特徴量の影響が変化
モデル評価と特徴量の再設計・精度・再現率・F1スコアなどで評価
・特徴量の改善点を洗い出し、再設計
本番環境への導入とモニタリング・特徴量の生成ロジックをパイプライン化
・データの変化に応じて特徴量を更新

[手法一覧]
欠損値処理・平均・中央値補完df.fillna(df.mean())
・KNN補完:近傍データから推定
・欠損フラグ追加:欠損の有無を新たな特徴量に
カテゴリ変数の変換ワンホットエンコーディング:カテゴリを0/1のベクトルに変換。機械学習を使う際の前処理の1つ。
たとえば、 “性別” という特徴量は、男 / 女の2種類の値をもつ。これをカテゴリ変数と呼ぶ。しかし値が文字になっているため、そのままだと機械学習の学習器に入れることができないため、”オリジナルの特徴量”_”値” で新しくヘッダを作り、値を 1 or 0 で表現することで、機械学習の学習器に入れることが可能となる。この新しく 1 or 0 で表現する方法を、one-hot エンコーディングという。
ラベルエンコーディング:カテゴリを整数に変換
ターゲットエンコーディング:目的変数の平均でカテゴリを数値化
数値変数の変換標準化(Zスコア):平均0・分散1に変換
・正規化(Min-Max):0〜1の範囲にスケーリング
・対数変換np.log1p(x)でスケール圧縮
外れ値処理IQR法:四分位範囲で検出
・Zスコア法:標準偏差から逸脱を検出
・外れ値フラグ化:外れ値かどうかを特徴量に
時系列データの特徴量化ラグ特徴量:過去の値を現在の特徴に
・移動平均・差分:トレンドや変化量を抽出
・曜日・月・時間帯:周期性の抽出
テキストデータの処理Bag-of-Words / TF-IDF:単語頻度ベース
・Word2Vec / BERT:意味ベースの埋め込み
・文字数・単語数・記号数:構造的特徴量
特徴量の組み合わせ・生成交互作用項:例:売上 × 広告費
・合成特徴量:例:年月
・条件付き特徴量:例:雨の日の売上
次元削減・選択PCA(主成分分析)
Lasso / Ridgeによる選択
・相関係数・情報量による選択

●Min-Max正規化

データ全体を最小値0~最大値1の範囲に変換する方法。機械学習では、学習時と予測時でデータのスケールを揃えることが非常に重要であり、そのためにMin-Max正規化などの手法が一貫して適用される必要がある

・正規化の目的: データのスケール(単位)を扱いやすいものに整えること。
・一貫性の重要性: モデルの予測精度を保つため、学習データと本番(予測)データで同じ方法・同じ統計値(最小値と最大値)を使って正規化する必要がある。

※Glue DataBrewの活用: このツールを使うと、学習データから計算した最小値・最大値の統計情報を保存し、本番データにも再利用できるため、一貫した前処理が保証され、データスキュー(データの偏り)を防ぐことができる。

過学習の防止方法

早期停止

学習が十分に進み、それ以上やると逆に性能が落ちそうになる一番良いタイミングで、賢くトレーニングをストップさせる手法。トレーニングを進めながら、モデルの性能を別途用意した「検証データセット」で常に監視します。そして、検証データセットに対する性能が向上しなくなった、あるいは悪化し始めた時点で、トレーニングを自動的に終了させる。

[メリット]

  • 過学習の防止: モデルの性能が最大化された最適なタイミングで学習を止められる。
  • 時間とコストの節約: 無駄なトレーニングを続けることを防ぎ、計算時間を短縮できる。
ドロップアウト

モデルのトレーニング中に、各層のニューロン(ノード)を一定の確率でランダムに無効化(一時的に無視)しながら学習を進める手法。この処理により、モデルが特定のニューロンや特徴の組み合わせに過度に依存することを防ぐ。
ネットワークは、より頑健で冗長性の高い表現を学習するようになり、未知のデータに対する予測性能である「汎化性能」が向上する。過学習を防ぐための効果的な「正則化」の手法として広く利用されている。

推論(予測)

学習済みの機械学習モデルに新しいデータを入力し、予測結果を得るプロセス。「学習」はデータから知識やパターンを学び、「推論」は学習済みの知識を使って新しいデータに予測や判断を行うプロセス。学習はモデルを「作る」段階、推論は作ったモデルを「使う」段階と考えることができる。

以下、推論処理の方式の種類。

[サポートされている出力形式]

application/json , application/x-recordio-protobuf , text/csv

モデルタイプ出力内容説明
回帰モデル (regressor)score数値的な予測値(例:価格、温度など)
分類モデル
(binary_classifier, multiclass_classifier)
score, predicted_lascoreは予測の確信度、predicted_labelは予測されたクラス(例:スパム or 非スパム)
推論方式特徴主な用途
同期推論入力→即座に出力を待つ
⇒小規模モデル、リアルタイム応答が必要な場面
リクエストに対して即座にレスポンスを返す。リアルタイム性が高いが、待機時間が発生しやすい。
チャットボット、音声認識、リアルタイム制御
非同期推論入力→処理中に他の作業→後で出力を受け取る
⇒大規模モデル(GPT、BERT、画像生成モデルなど)
画像生成、長時間推論、バッチ処理
サーバーレス推論インフラの管理(サーバーの選択、設定、スケーリングなど)不要で機械モデルをデプロイ。
・トラフィックの量に応じて、必要なコンピューティングリソースを自動で起動・停止
 ※CPUバースト用途に利用されることが多い
MaxConcurrency(同時実行リクエスト数)を1に設定することで、同時リクエスト数を制限できる。
使用用途:予測する頻度が低い、トラフィックが断続的・予測不能なユースケースに最適。
コスト:従量課金制。リクエストがない時はリソースをゼロまでスケールダウン。(イベント駆動)
API連携、イベントベース処理、軽量推論
バッチ推論複数の入力をまとめて一括処理。効率的だがリアルタイム性は低い。レコメンド、ログ解析、定期処理
ストリーム推論データストリームに対して継続的に推論。低レイテンシ処理に強い。IoT、センサーデータ、金融取引監視
オンデバイス推論モバイルやエッジデバイス上で推論。通信不要で高速。スマホアプリ、ロボット、AR/VR

●XG Boost(eXtreme Gradient Boosting)

勾配ブースティングを効率的に実装した オープンソースの機械学習アルゴリズム 。「弱いモデル(主に決定木)」を多数組み合わせて「強い予測モデル」を作る アンサンブル学習手法 の一種。

※簡単なイメージ
1本の決定木は「弱い予測器」だが、たくさんの木を「順番に」「誤差を修正しながら」作り足していくことで、精度の高い「強い予測器」を構築する。

ディシジョンツリー
(決定木)
データを段階的に分割し、分類や予測を行うシンプルなアルゴリズム。
max_depth は決定木の深さを制御するパラメータ。
・値が大きいとモデルが複雑になり過学習のリスクが高まる。
・値を小さくすると複雑さが抑えられ、過学習を防止できる。
・適切な max_depth を選ぶためにはクロスバリデーションが有効。
・適切に制御することでモデルの汎化性能(未知データへの予測精度)が向上する。
※補足・決定木の深さ(max depth):木の複雑さを制御。
・隠れ層の数とユニット数(neural network):モデルの表現力に影響。
正則化係数(L1/L2):過学習を防ぐためのペナルティ。

[特徴]

高い精度多くの機械学習コンペティション(Kaggleなど)で優勝に使われるほど精度が高い。
高速処理並列処理やメモリ効率を工夫しており、大規模データでも学習が速い。
柔軟性回帰、分類(二値・多クラス)、ランキング問題など幅広いタスクに対応。
過学習への対策max_depthsubsample など多数のハイパーパラメータでモデルの複雑さを制御できる。
アルゴリズム・弱いモデルを組み合わせて正確な予測を行うアンサンブル学習手法。
・多様なデータ型や分布、関係に対応可能で、ハイパーパラメータの微調整もしやすい。

[XGBoost ハイパーパラメータ分類表(完全版)]
分類パラメータ説明
ツリーベースモデル用
(gbtree / dart)
max_depth木の最大深さ
min_child_weight子ノードに必要な最小サンプル重み
gamma分割に必要な損失減少量(大きいほど単純な木になる)
subsample学習に使うデータの割合
colsample_bytree各木の構築に使う特徴量の割合
colsample_bylevel各階層で使う特徴量の割合
colsample_bynode各ノード分割で使う特徴量の割合
ブースティング全般learning_rate(eta)各木の寄与度(学習率)
n_estimators作成する木(モデル)の数
boosterモデル種類(gbtree, gblinear, dart
lambda(reg_lambda)L2 正則化項
alpha(reg_alpha)L1 正則化項
scale_pos_weightクラス不均衡データへの重み付け
学習タスクobjective学習タスク(例: 回帰、分類、多クラス分類)
eval_metric評価指標(例: rmse, logloss, auc)
seed乱数シード
DART 特有sample_typeサンプリング方式
normalize_type正規化方式
rate_drop木を間引く割合
skip_dropドロップをスキップする確率
線形モデル用
(gblinear)
updater学習アルゴリズム(例: shotgun, coord_descent
feature_selector特徴選択手法(例: cyclic, shuffle, random, greedy, thrifty
top_k特徴選択で利用する上位 k(greedy のとき有効)

Sage Maker

機械学習の構築。すべての開発者とデータサイエンティストに機械学習モデルを迅速に構築、トレーニング、デプロイできる手段を提供。PyTorchなどの主要なNL(自然言語)フレームワークに対応した事前作成済みコンテナイメージを提供しており、ユーザーは自作のPythonスクリプトをそのまま実行できる。

項目リアルタイム推論
[リアルタイム]
サーバーレス推論
[リアルタイム]
非同期推論
[マイクロバッチ]
バッチ変換
[バッチ]
リアルタイムリアルタイムマイクロバッチバッチ
特徴常時稼働するエンドポイント。低レイテンシ・高スループット対応。インフラ管理不要。使用時のみ課金。長時間処理や大きなペイロードに対応。大量データを一括処理。非同期で実行。
実行モード同期同期ハイブリッド(同期/非同期)非同期
予測レイテンシー秒以下秒以下数秒~数分不定
実行頻度可変可変可変可変/固定
呼び出しモード連続ストリーム/APIコール連続ストリーム/APIコールイベントベースイベント/スケジュールベース
推論データサイズ小(<6MB)小(<6MB)中(<1GB)大(>1GB)
ユースケースリアルタイムで推論結果が必要なケース、例えば、商品レコメンドなどたまにしか推論しないケース、例えばドキュメントからのデータの抽出や分析など中規模のデータに対して非同期で推論ケース。例えばコンピュータビジョン、物体検知など大規模のデータに対して非同期で推論するケース。例えば、NLPなどデータサイズや推論処理が長いケースなど

[Sage Maker 非同期推論について]

ペイロードサイズが大きく (最大 1 GB)、処理時間が長い (最大 1 時間)、ほぼリアルタイムのレイテンシー要件があるリクエストを処理できる。推論リクエストが処理されるまでの間、受信リクエストを「非同期キュー」に保存し、完了後に結果を S3 バケットに保存することで、処理が完了するのを待つ必要がなくなる。処理するリクエストがない場合、インスタンスカウントをゼロに Auto Scaling することによりコストを節約できるため、エンドポイントがリクエストを処理している場合にのみ料金が発生します。

・スケーリングポリシーを設定することで、リソースの使用状況に応じた「Auto Scaling」が可能となる。

機能性
スクリプト
モード
オンプレミス環境で作成した既存のスクリプトを最小限の変更で実行できる。これにより、独自のドメイン知識を反映したモデルを迅速にAWS上へ移行でき、運用コストや学習の手間を最小限に抑えられる
「スクリプトモード」とは、SageMakerで用意されたアルゴリズムやコンテナを使うのではなく、独自のコンテナやライブラリを利用して学習処理を記述する方法のことである。
バッチ変換大規模なデータセットに対する非同期推論を効率的に処理するためのサービスであり、ジョブのスケジュール管理とスケーラブルな推論をサポートしている。この仕組みにより、要求された非同期処理要件を満たすことができる。
ライフサイクル設定(LCC)SageMakerのノートブックインスタンスが作成または起動されるたびに、あらかじめ用意したシェルスクリプトを自動的に実行させる。すべてのノートブックインスタンスに対して一貫した設定(パッケージのインストール、セキュリティ設定など)を自動で適用でき、手動での作業や運用上の負担を大幅に削減できる。
バリアント
機能
1つのエンドポイントに複数のモデルや構成を同時にデプロイして、柔軟な推論運用を可能にする仕組み。特にA/Bテストやモデル比較に非常に有効。
・Production Variant(バリアント)
エンドポイントにデプロイされるモデルの構成単位。モデル名、インスタンスタイプ、インスタンス数、トラフィック重みなどを定義する。
・マルチバリアントエンドポイント
複数のバリアントを同時にホストするエンドポイント。トラフィックを分散して複数モデルを評価できる。
・TargetVariant
推論リクエスト時に、特定のバリアントを明示的に指定するためのパラメータ。
シャドウ
テスト
ユーザーからのリクエストを、本番環境で稼働中の機械学習モデル(本番稼働用バリアント)と新しいモデル(シャドウバリアント)の両方に送信することでパフォーマンスを実際のトラフィックで評価するための機能。
ユーザーへの影響なし: ユーザーには本番稼働中モデルからのレスポンスのみが返されるため、ユーザー体験を損なわずテストが可能。
データ収集: 新しいモデルのレスポンスは、S3などの内部的な場所に保存される。保存されたデータを分析することで、本番環境のデータを使って新しいモデルのパフォーマンス(推論のレイテンシーや正確性など)を評価し、本番環境にデプロイしても問題ないかを確認。
マネージドウォームプール起動時間の短縮: 一度使ったインフラをすぐに再利用できるように待機させておくことで、次からのジョブの開始を速くする機能。トレーニングジョブに必要なインフラストラクチャを事前に準備しておき、ジョブが完了した後もそのインフラを保持。
この機能はSageMakerによって完全に管理されるため、ユーザーがインフラのセットアップや管理について負担を感じる必要はない。
分散
トレーニング
分散トレーニングで、インスタンス間の通信遅延(レイテンシー)を減らすためには、以下の2点によりトレーニング時間の短縮通信コストの削減につながる。
インスタンスを同じ場所に配置する
トレーニングに使うすべてのインスタンスを、同じVPCサブネットに配置することで、ネットワーク経路が短縮され、通信のオーバーヘッドが減る。
データとインスタンスを同じ場所に配置する
トレーニング用のデータを、インスタンスが稼働している同じAWSリージョンおよびアベイラビリティーゾーンに保存。これにより、トレーニング中のデータ転送時間が最小限になり、ネットワーク効率が向上する。

[暗号化]

暗号化の対象トレーニングクラスター内のノード間の通信は暗号化が可能。
暗号化されない通信
(サービスプラットフォーム内部)
サービスコントロールプレーンとトレーニングジョブインスタンス(顧客データではない)間のコマンドとコントロールの通信。分散処理ジョブや分散トレーニングジョブのネットワーク間のノード間通信。バッチ処理のためのノード間通信。
エンドポイント

動作:エンドポイントにリクエストを送ると、モデルが推論を実行し、結果を返す。
目的:トレーニング済みモデルをホスティングし、リアルタイムまたは非同期で推論リクエストを受け付ける。

[エンドポイントの種類]

エンドポイント種別特徴ユースケース
リアルタイム推論エンドポイント常時稼働。低レイテンシで即時応答。Webアプリ、API連携、チャットボットなど
非同期推論エンドポイント長時間処理や大きなペイロードに対応。SNS通知も可能。画像生成、音声処理、大規模データ分析など
バッチ変換
(Batch Transform)
エンドポイント不要。一括処理に特化。オフライン予測、事前データ処理
サーバーレス推論エンドポイントインフラ管理不要。使用時のみ課金。トラフィックが断続的なアプリケーション
マルチモデルエンドポイント複数モデルを1つのエンドポイントで管理。モデル切り替えが頻繁なシステム
マルチコンテナエンドポイント異なるコンテナを同時ホスト可能。複数フレームワークの混在処理
推論パイプラインエンドポイント前処理・推論・後処理を連結。複雑な処理フローやデータ変換付き推論
推論コンポーネント
(Inference Components)
生成AI向けの新機能。リソース効率化。Llama 3 や Mixtral などの大規模モデル推論

非同期推論では、結果はS3に保存され、SNSで通知を受け取ることも可能。

●リアルタイム推論エンドポイント

・利用シーン:リアルタイム、インタラクティブ、低レイテンシーが求められる推論に最適。
Auto Scaling 対応:リクエスト数や需要の変動に応じてインスタンス数を自動調整。
・最適化された応答:リクエストサイズ(1KB~3MB)に対応し、低レイテンシーで推論。
マネージドサービス提供:高可用性を確保し、運用負担を軽減。

●マルチモデルエンドポイント

複数の機械学習モデルを単一のエンドポイントでホスティングできる機能。これにより、推論コストの削減と運用効率の向上が可能になる。

[特徴と利点]

単一エンドポイントで複数モデルを管理モデルごとに個別のエンドポイントを作成する必要がなくなる
コスト効率が高い使用頻度の低いモデルも同じインスタンスでホスティングできるため、リソースの無駄が減る
スケーラブルな設計モデル数が増えてもエンドポイントの数は変わらず、運用が簡素化される
CPU/GPU 両方に対応高速な推論が必要なモデルには GPU を割り当て可能

●SageMaker 推論コンポーネント

機能: 推論コンポーネントを利用することで、1つのSageMakerエンドポイントに対して複数のモデルを分離してデプロイできます。
メリット: リアルタイム応答を必要とするユースケースに適しており、柔軟かつ高可用な推論環境を実現できる。

[スケーリングの柔軟性]

  • モデルごとに異なるスケーリングポリシーを適用できます。
  • 推論コンポーネントの minReplicaCount を $1$ 以上に設定することでコールドスタートの発生を防ぎ、少なくとも1つのインスタンスを常に稼働させることが可能。
  • エンドポイントに紐づくコンポーネントごとに Auto Scaling ポリシーを設定できるため、モデルの負荷に応じた拡張性が確保されます。

アルゴリズム

SageMakerの組み込みアルゴリズムは、扱うデータの種類や解決したい課題に応じて、以下のようなカテゴリに分けられている。

表形式データ
(Tabular)
売上予測や顧客の解約予測など、表形式のデータを扱うためのアルゴリズム。
・XGBoost:非常に人気があり、高い予測性能を持つ勾配ブースティングアルゴリズム。
Linear Learner:線形回帰やロジスティック回帰に使用される。入力された高次元ベクトル x とラベル y のペアから、線形関数または線形しきい値関数を学習し、xy の近似値にマッピングする。クラス不均衡を取り扱う。
LightGBM:XGBoostと同様に勾配ブースティングの一種で、高速に動作するのが特徴。
Factorization Machines:クリック率予測や推薦システムに適している。
テキスト
(Text)
自然言語処理(NLP)に関連するタスクのためのアルゴリズム群。
BlazingText:Word2Vec(単語のベクトル化)やテキスト分類を高速に実行する。
Sequence-to-Sequence:機械翻訳や文章の要約などに使われる。
Latent Dirichlet Allocation (LDA):文章のトピックを抽出するのに用いられる。
Object2Vec:テキストだけでなく、様々なオブジェクトをベクトル化できる汎用的なアルゴリズム。
コンピュータビジョン (Vision)画像や動画を扱うためのアルゴリズム。
・Image Classification::画像をカテゴリに分類する。
Object Detection:画像内の物体の位置と種類を特定する。
・Semantic Segmentation:画像のピクセル単位で、それが何であるかを分類する。
時系列
(Time-series)
株価や気象データなど、時間とともに変化するデータを予測するためのアルゴリズム。
DeepAR Forecasting:複数の関連する時系列データを用いて、精度の高い予測を行う。
教師なし (Unsupervised)正解ラベルがないデータから、パターンや構造を見つけ出すためのアルゴリズム。
K-Means:データをいくつかのクラスター(グループ)に分割する。
Random Cut Forest (RCF):データの中から異常な値(異常検知)を見つけ出す。
Principal Component Analysis (PCA):データの特徴を要約し、次元を削減するために使われる。
オブジェクト検出アルゴリズム画像内に存在する複数の物体(オブジェクト)の「種類」と、その具体的な「位置(座標)」を特定するアルゴリズムです。検出された各オブジェクトは、その位置を示す四角い囲み(バウンディングボックス)で表示されます。
単一のディープニューラルネットワークを使用した教師あり学習アルゴリズムです。
SSD(Single Shot MultiBox Detector) というフレームワークを採用しています。
ベースネットワークとしてVGGResNetをサポートしています。
ImageNetデータセットで事前トレーニングされたモデルを利用することも可能です。

target_precision の詳細
主に binary_classifier に使用する。分類モデルが指定した精度(Precision)を達成するようにFalse Positive を減らす方向に予測しきい値を調整する。
注意点:指定値が必ず達成されるわけではなく、Recallとのトレードオフが発生する可能性あり

メトリクス / パラメータ

[メトリクス]

メトリクスCloudWatch Namespace主用途適用対象備考
ModelSetup
Time
AWS/
SageMaker
サーバーレス & バッチ推論でコンテナ起動〜ロード完了に要した合計時間を計測単一モデル/サーバーレスエンドポイント値が高いと cold-start が原因のレイテンシー増加と判断できる
ModelLoading
WaitTime
AWS/
SageMaker
Multi-Model Endpoint で、同一コンテナが別モデルをロードし終えるまでリクエストが待機した時間を計測MME(複数モデル同居) 専用サーバーレス単一モデルでは発生せず、起動遅延とは無関係
Model Monitor
品質メトリクス
AWS/
SageMaker
入力分布・予測結果の品質ドリフトやバイアスを検出エンドポイント全般レイテンシーではなくデータ品質の監視目的。起動時間は出力されない

[パラメータ]

・EnableInterContainerTrafficEncryption
分散トレーニングにおけるノード間通信をTLSで保護できる。

リソース
リソース目的主な特徴制限
AWS::SageMaker::ModelAmazon SageMaker でホストされる機械学習モデルを定義。推論用のモデルアーティファクトやコンテナイメージへのリンクを提供。エンドポイントやその編成を管理しない。
AWS::SageMaker::Endpoint機械学習モデルをホストして予測を提供するエンドポイントを作成。デプロイされたモデルを使用して予測を呼び出すためのエントリーポイントを提供。基盤となるモデルを作成または管理できない。
AWS::SageMaker::NotebookInstanceモデルの構築とテスト用のインタラクティブな開発環境を提供。モデル構築や実験用の Jupyter Notebook をサポート。本番環境のモデルホスティングや提供には適していない。
AWS::SageMaker::Pipelineデータ準備、トレーニング、デプロイなどの機械学習ワークフローを自動化。機械学習ワークフローの一連のステップを定義。推論用のモデルを直接ホスティングまたは提供しない。

サービス連携

[セルフサービスで安全なデータサイエンス]
Service Catalog、SageMaker、Key Management Service (KMS) を連携させることで、データサイエンティストが煩雑な設定に触れずに、安全なセルフサービス環境で機械学習を活用する方法が紹介されている。

  • 出力先の Amazon S3 バケット も KMS キーで暗号化し、モデルの成果物の安全性を確保。
  • AWS Service Catalog を使って、あらかじめ設定された KMS キー付きの製品を提供し、ノートブックインスタンスのストレージを暗号化。
  • セキュリティチームやインフラチームが事前に設定した製品で、統制のとれた環境を実現。
  • SageMaker のノートブックやトレーニングジョブ作成時に、KMS キー ID を指定して暗号化を適用。

つまり、AWS の複数サービスを活用することで、コストとセキュリティの両立を図りながら、柔軟かつ安全にデータサイエンスを展開できるようにしている

[参照サイト]

◆派生サービス機能

[情報を展開する]

Autopilot

機械学習の専門知識がなくても、データセットから機械学習モデルの構築、トレーニング、デプロイのプロセスを自動化する機能(AutoML)。データの分析・前処理から、モデルの選択、ハイパーパラメータの最適化、デプロイまでを自動で実行。

[実行する主なタスク]

  • データ分析と前処理
  • モデルの選択
  • ハイパーパラメータの最適化
  • モデルのトレーニングと評価
  • モデルのデプロイ

主な機能と利点
ワークフローの自動化データの前処理、特徴量エンジニアリング、モデルのトレーニング、チューニングといった一連のプロセスを自動で実行
工数の削減ユーザーは最小限のコード作成で、高品質な予測モデルを迅速に得る
パフォーマンス評価モデルの性能を評価し、レポートとして提供するため、開発の手間を大幅に削減

サービス連携
SageMaker JumpStart専門知識が不要: JumpStartで土台となるモデルを選び、Autopilotでトレーニングやチューニングを自動化するため、データサイエンスの深い知識がないユーザーでも高性能なモデルを構築できます。
効率化とコスト削減: コーディングを最小限に抑え、ワークフロー全体を自動化することで、効率的かつ効果的なソリューションを実現します。

Batch Transform

大量のデータに対して一括で推論(予測)を行うための機能。リアルタイムではなく、事前に用意したデータをまとめて処理するのに向いている。

[特徴]

バッチ処理向けリアルタイム推論ではなく、事前に用意したデータを一括で処理。
入力形式CSV、JSON Lines、または画像ファイルなど。
出力形式予測結果を S3 に保存。
スケーラブル複数のインスタンスで並列処理が可能。

Canvas

プログラミング(コーディング)なしで、クリック操作だけで機械学習の予測モデルを構築できるツール。顧客がサービスを解約する可能性(カスタマーチャーン)の予測在庫の計画や価格の最適化テキストや画像の分類文書からの情報抽出など。

Apache Parquet形式

データを列ごとに保存する列指向のストレージ形式であり、大量のデータを効率的に圧縮・処理するために設計された、高性能なファイル形式。

[なぜParquet形式のサポートが重要なのか]

ビジネスユーザーでも下記により大規模なデータを、より高速かつ効率的に扱って、精度の高い機械学習モデルを自分で作れるようになった。

  • 分析に必要な列のデータだけをピンポイントで読み込めるため、無駄なデータの読み込みがなくなり、処理が非常に高速。
  • データ処理時間を最小限に抑えられる。特に大量のデータを扱う場合、この高速化の恩恵は非常に大きく、モデルのトレーニングなどが素早く完了する。

機械学習モデルの利用

SageMaker Canvas のユーザーが機械学習モデルを利用するための前提条件と、そのモデルが必ず 「SageMaker Model Registry」に登録されている必要がある

  • Canvas を Model Registry と統合することで、モデルのバージョン管理やアクセス制御が可能になる。これにより、Canvas ユーザーに共有されるモデルが整理され、他の SageMaker サービスとの連携もスムーズになる。
  • SageMakerの外部でトレーニングしたモデルでも、Model Registryに登録すればCanvasユーザーがインポートして予測に利用できる。

※外部で開発されたモデルを利用するには、モデルアーティファクトが保存されている S3 バケットへのアクセスが必要。このアクセス権限が設定されていない場合、Canvas ユーザーはモデルアクセスにアクセスできず、モデルのロードやチューニング操作を実行できない。S3バケットのアクセス制限を設定する際は s3:Getobject 権限を含む適切なIAMポリシーを設定する必要がある。

Clarify

機械学習モデルの入力データおよび推論結果に潜むバイアスや精度低下の原因となるデータ内の傾向を評価・特定。これにより、ユーザー層毎の予測パフォーマンスのばらつきや不公平な結果の原因を分析し、改善するための具体的な洞察を得ることができる。

分析機能

機械学習モデルに対して以下の2つの観点から分析を行う。

バイアス検出
(Bias Detection)
・データセットやモデルに潜在するバイアス(性別・年齢・人種など)を検出
・公平性の観点からモデルの健全性を評価
説明可能性(Explainability)・モデルの予測に対して、どの特徴量がどのように影響したか可視化
・SHAP値(SHapley Additive exPlanations)を用いた詳細な分析

主な機能とオプション
機能カテゴリ機能名説明
バイアス分析Pre-training bias学習前のデータセットに潜むバイアスを検出
Post-training bias学習後のモデル出力に潜むバイアスを検出
説明可能分析SHAP値分析各特徴量が予測に与えた影響を定量化
グローバルSHAP全体的な特徴量の重要度を表示
ローカルSHAP個別予測に対する特徴量の影響を表示
レポート出力Bias Reportバイアスの統計と可視化
Explainability ReportSHAP値に基づく特徴量の影響レポート
統合機能SageMaker StudioGUIベースでClarifyジョブを作成・実行
SageMaker PipelinesMLOpsパイプラインに組み込み可能

Data Wrangler

機械学習(ML)で使うためのデータの準備から異常検出、特徴量エンジニアリングまでの一連のデータ準備プロセスを効率化し、迅速かつ正確に実行できるようになる。また結果の可視化を単一のツールで効率的に実行。特に、データの不均衡や特徴量間の相互依存性といった問題に、「組み込みの異常検出機能」や「可視化機能」を用いて迅速に対応。

主な機能
データの統合(Import)複数の異なる場所にあるデータをインポートし、1つのデータフレームにまとめることができます。S3, Athena, Redshift, Snowflake, Databricksなど、多様なデータソースに接続してデータをインポートできます。
データクレンジングデータの「お掃除」機能です。欠けている値の補充、重複データの削除、極端におかしい値(外れ値)の処理などができます。
エンリッチメント(データ加工)変換 (Transform)既存のデータをもとに、新しいデータ項目(変数)を追加したり、データを変換したりできます。テキストや日付の処理、欠損値の埋め込み、カテゴリ別エンコーディングなど、300以上の組み込み変換機能を使用してデータセットをクリーンアップし、特徴量を作成できます。
簡単な操作とカスタマイズ性たくさんの「組み込みの変換機能」が用意されており、コーディングなしで直感的に操作できます。
さらに高度な処理が必要な場合は、PySparkやPython、pandasなどを使って独自のカスタム変換を追加することも可能です。
効率的な処理 データフロー (Data Flow)一度の操作で複数の列をまとめて削除するなど、効率的に作業を進められます。
ただし、「数値の処理」や「欠損値の処理」のように、1つの列に対してのみ適用できる機能もあります。GUIを使用して、さまざまなデータソースの結合や、データセットに適用する変換の定義など、一連のデータ準備手順(MLパイプライン)を構築できます。
データインサイトの生成 (Generate Data Insights)「データ品質とインサイトレポート」により、データ品質を自動的に検証し、異常を検出します。
分析 (Analyze)散布図やヒストグラムなどの可視化ツールや、ターゲット漏洩分析などの機能を用いて、データ内の特徴や相関性を理解できます。
エクスポート (Export)準備が完了したデータワークフローを、Amazon S3バケット、Amazon SageMaker Pipelines、Amazon SageMaker Feature Store、またはPythonスクリプトとしてエクスポートできます。
バランスデータ

データの不均衡を解決するための操作。少数派クラスをオーバーサンプリング(過剰に抽出)して、クラスの分布を均一にすることができます。GUIベースで直感的に操作できるため、高品質なデータを迅速に準備できます。

また、様々なデータソース(Amazon S3やオンプレミスのMySQLなど)と簡単に統合でき、トレーニング全体のパイプラインを一元管理できるため、エンジニアはモデルのトレーニングに集中できます。

ランダムオーバーサンプリング少数カテゴリのサンプルをランダムに複製します。例えば、不正検出のケースで不正ケースが全体の10%しかない場合、このデータを8回複製して不均衡を是正します。
ランダムアンダーサンプリング多数派カテゴリからサンプルをランダムに削除し、目的のサンプル割合を取得します。
Synthetic Minority Oversampling Technique (SMOTE)過小評価されているカテゴリのサンプルを使用して、新しい合成マイノリティ(少数派)サンプルを補間します。
カテゴリ別エンコーディング
ワンホットエンコーディング各カテゴリ値を「0」または「1」のバイナリ形式で表現します。例えば、「A」「B」「C」はそれぞれ [1,0,0] [0,1,0] [0,0,1] のように変換されます。
ターゲットエンコーディングカテゴリ変数を、目的変数の統計値(平均値など)に基づいて数値に変換します。カテゴリが多い場合や、カテゴリ間に順序性がある場合に有効です。
ラベルエンコーディング各カテゴリに整数を割り当てます(例:A=1, B=2, C=3)。順序を持つカテゴリデータに適しています。
オプション

[基本的なデータ変換オプション]

オプション名説明
FirstK指定した行数のデータを抽出(サンプリング)
Splitデータを訓練・検証・テスト用に分割(ランダム・順序・層化)
Join複数のデータセットを結合(Inner, Left, Right, Full Outer)
Filter条件に基づいてデータを絞り込み(数値・文字列・日付・複合条件)
Drop Column不要なカラムを削除
Rename Columnカラム名の変更
Change Data Typeデータ型の変換(文字列→数値など)
Corrupt image(ノイズ付与)画像データ(JPEG、PNGなど)に対して、破損や読み込みエラーを検出・修復するための前処理
Impulse NoiseSageMaker Data Wrangler における「Impulse Noise」は、画像データの前処理ステップの一つで、突発的な画素異常(塩胡椒ノイズなど)を検出・除去する

[特徴量エンジニアリングオプション]

カテゴリオプション用途
カテゴリ変数One-hot encoding, Label encodingカテゴリ変数の数値化
数値変換Min-max scaling, Z-score normalization正規化処理
テキスト処理TF-IDF, Word embeddingsテキストの特徴量化
時系列処理ラグ特徴量、日付分解時系列データの抽出
欠損値処理平均値補完、前方補完欠損値の補完

[分析・可視化オプション]

オプション名説明
Data Quality & Insights Report欠損値・外れ値・ターゲットリークの検出
Quick Model簡易モデルによる予測力の確認
Feature Summary各特徴量の予測力スコア表示
ターゲット漏洩解析モデルに悪影響を与える特徴量の検出

[エクスポートオプション]

エクスポート先説明
Amazon S3変換済みデータの保存
SageMaker Pipelinesモデル学習パイプラインへの統合
Feature Store特徴量の一元管理
Python Scriptカスタムワークフロー用コード出力

Debugger

機械学習モデルのトレーニング中に発生する問題を自動で検知し、モデルの内部状態を可視化できるツール。必要に応じて、カスタムルールを定義してより細かい検証も可能。精度が上がらない原因調査やモデルの挙動をリアルタイムで監視したいときに有効

[対応フレームワーク]
TensorFlow , PyTorch , MXNet , XGBoost など

機能性
モデル内部の
状態を記録
重み、勾配、各レイヤーの出力、lossなどをS3に保存できる。
自動問題検知「勾配消失」や「lossが減らない」など、事前定義されたルール(またはカスタムルール)に基づいて問題を検出する。
TensorBoard
連携
TensorFlow以外のフレームワーク(PyTorchなど)でも、TensorBoard形式でログを出力して可視化できる。
スクリプトの
変更不要
SageMakerの対応コンテナを使えば、トレーニングスクリプトを変更せずにDebuggerを有効化できる。

●Tensor Board

TensorFlowに付属する可視化ツールで、以下のような情報をグラフィカルに表示できる。
・GPU/CPUの使用状況
・損失関数や精度などのスカラー値の推移
・特徴マップや畳み込みカーネルなどの画像データ
・各層の重み・バイアスのヒストグラム
・モデルの計算グラフ(順伝播・逆伝播の流れ)
・埋め込みベクトルの分布(例:Word2Vec)
・ハイパーパラメータの探索結果

Experiments

複数のハイパーパラメータやアルゴリズムを試す反復的なML開発プロセスに対して、MLモデルのトレーニングや評価における実験の記録・整理・比較を支援する。

[主な機能]

エクスペリメントの作成プロジェクト単位で実験をグループ化。
トライアルとトライアルコンポーネント各トレーニングジョブや評価ステップを個別に記録。
自動トラッキング入力データ、パラメータ、結果などを自動で記録。
可視化と比較SageMaker Studioで実験結果をグラフ表示し、パフォーマンスを比較。
再現性の確保過去の実験履歴を保存し、モデルの再現性を担保。

Future Store

機械学習モデルのための特徴量を一元管理するためのフルマネージドサービス。特徴量(Feature)とは、MLモデルに入力する意味のあるデータのこと。Feature Storeはそれらを保存・共有・管理するための専用リポジトリ。

主な機能
特徴量グループの作成特徴量を論理的にまとめた「Feature Group」を定義し、スキーマに基づいて管理。
オンラインストアリアルタイム予測向け。最新の特徴量を高速に取得可能。
オフラインストアバッチ学習や分析向け。履歴データを保持。
Point-in-time Join特定の時点における特徴量を正確に結合する機能。学習と推論の整合性を保つのに重要。
特徴量の再利用と共有チームやプロジェクト間で特徴量を再利用できるため、重複作業を削減。
トレーニング・推論のスキュー防止学習時と推論時で異なる特徴量が使われることによる精度低下を防ぐ。

Future Group

機械学習モデルに使う特徴量を論理的にまとめたデータの集合体。特徴量グループは、MLモデルのトレーニングや推論に使う特徴量(Feature)をまとめたもの。1つのグループは、共通のスキーマ(列名とデータ型)を持つレコードの集合。Feature Storeに保存する際の基本単位であり、特徴量の作成・取得・共有・管理を行うための枠組み。

[構成要素]

特徴量定義各特徴量の名前とデータ型(整数、文字列、浮動小数点など)を指定。
イベントタイム各レコードに関連づけられる時刻情報。Point-in-time Joinなどで重要。
ストレージタイプオンラインストア:リアルタイム推論向け。最新の特徴量を高速取得。
オフラインストア:バッチ学習や分析向け。履歴データを保存。

Ground Truth

ラベル付きデータセットを作成できる機械学習とともに、Amazon Mechanical Turk、任意のベンダー会社、または社内のプライベートワークフォースのいずれかのワーカーを使用できる。Ground Truth のラベル付きデータセット出力を使用して、独自のモデルをトレーニングできる。Amazon SageMaker AI モデルのトレーニングデータセットとして出力を使用することもできる。

ヒューマンインザループ(HITL)のラベリングタスクを支援するために設計されている。

JumpStart

様々な問題に対応できる、学習済みのオープンソースモデル。ユーザーはこれを基盤として、機械学習をすぐに始めることができる。デプロイ、微調整、評価までを一貫して行えるハブのような機能。これにより、ローコード・ノーコードの手法を容易に採用できる。

●事前トレーニング済のモデル

機械学習を容易に始めるための、幅広い問題に対応する「事前トレーニング済みのオープンソースモデル」を提供する。更新された「Studio エクスペリエンス」のJumpStartランディングページを通じて、一般的なモデルハブからこれらのモデルをデプロイ、微調整、評価することができる。

・提供されるモデルは、デプロイ前にトレーニングや調整(チューニング)が可能。
・一般的なユースケースのインフラをセットアップするための「ソリューションテンプレート」も提供される。
・SageMaker MLを使用した機械学習用の「実行可能なサンプルノートブック」も含まれる。

連携サービス

[Autopilotとの連携]
Autopilotと併用することで、モデルのトレーニングやチューニングが自動化され、データサイエンスや機械学習の専門知識がなくても高性能なモデルを構築することが可能

Market Place

機械学習モデルやアルゴリズムを簡単に導入・利用できるAWSのプラットフォーム。

事前構築済みのMLモデルや
アルゴリズムを提供
開発者や企業は、すぐに使えるモデルやアルゴリズムを選んで導入できる。
AWS Marketplaceと統合セキュリティ、ネットワーク、ストレージ、データベースなど、他のカテゴリのソフトウェアと同様に、ML関連の製品も一元管理できる。
柔軟なライセンスと価格設定サブスクリプション型や従量課金型など、用途に応じた価格体系が選べる。
簡単なデプロイと管理SageMaker Studioなどの環境から、数クリックでモデルをデプロイ可能。
サードパーティ製品も多数掲載Hugging Face、DataRobot、Algorithmiaなど、外部ベンダーの製品も利用できる。

Model Registry

作成した様々なバージョンの機械学習モデルを、一元的なリポジトリ(保管場所)で整理・追跡・管理するためのサービス。モデルの登録、バージョンの管理、承認やデプロイといったMLモデルのライフサイクル全体を管理する中心的なハブ。AWS内外を問わずモデルの運用が非常に効率的になる。

主な機能
組織全体の標準化とセキュリティ向上
(プライベートリポジトリ)
・モデル管理のカタログ(場所)一元化
「クロスアカウントリソースポリシー」機能を使うことで、組織内に新しいAWSアカウントが増えても保存場所を1つに統一できる。モデルの異なるバージョンを一貫して管理できる。
これまでは主にAWS内のサービス(ECR)に保存されたモデルが、AWS以外のプライベートなDockerリポジトリ(例: 企業内のサーバーなど)に保存されているMLモデルも登録・追跡できるようになった。
・トレーニングデータ連携
S3に保存されたトレーニングデータと連携し、モデルの再トレーニングなどを行う際にセキュアなデータアクセスを保証する。
他のユーザーとのモデル共有開発したMLモデルをこのサービスに登録することで、誰がいつどんなモデルを作ったのかを一覧で管理できる。複数のAWSアカウント間でモデル情報を効率的かつ安全に共有できる。
メタデータの関連付けSageMaker Studioと統合されており、UI上でモデルの状態やメタデータ(付随情報)を簡単に追跡できる。
基本的な構成
Model Group「Model Group」という単位で関連するモデル(モデルパッケージ)を論理的に整理し、運用効率を向上
モデル
パッケージ
個々のトレーニング済みモデルのこと。
モデル
バージョン
Model Groupに新しいモデルパッケージが追加されるたびに、「1, 2, 3…」と自動で割り振られるバージョン番号。

Model Monitor

機械学習モデルの予測精度やバイアス、入力データの品質が時間とともに劣化する「ドリフト」を検出するアラートを設定できる。モデルの再トレーニング、アップストリームシステムの監査、品質問題の修正などのアクションを実行できる。コーディングが不要な Model Monitor のビルド済みモニタリング機能を使用可能。

モニタリング機能

[主な機能]

データ品質モニタリング入力データの分布や欠損値などの変化を検出
モデル品質モニタリング精度や予測分布の変化を検出
バイアスドリフト検出モデルの予測に偏りが生じていないかを監視
Feature Attribution ドリフト特徴量の重要度が変化していないかを監視

[モニタリングの仕組み]

データキャプチャ推論リクエストの入力と出力を S3 に保存。
ベースライン作成トレーニングデータから統計情報と制約条件(constraints.json)を生成。
監視ジョブの設定スケジュールに従ってリアルタイムまたはバッチで監視。
異常検出と通知CloudWatch 経由で違反を検出し、アラートを発報。
ベースライン

モデルが常に最新のデータに適応し、適切な品質を維持するためには、定期的にデータから新しい「ベースライン」を作成し、評価の基準を最新に保つことが重要である

データ品質の基準となるもので、データの統計情報やスキーマ(構造)を定義する。SageMaker Model Monitorは、このベースラインとリアルタイムデータを比較することで、データの異常やドリフト(時間経過によるデータの傾向の変化)を検出する。

新しいベースラインが必要な時モデルを更新した際など、新しいデータ分布が発生して既存のベースラインが現状と合わなくなった場合に、新しいベースラインを作成する必要がある。最新の本番データ(トレーニングデータ)を使って、統計情報とスキーマを抽出し、新しいベースラインを生成する。生成したベースラインをModel Monitorに設定し、今後のデータ品質の評価基準として使用していく。
ベースライン作成の自動化Model Monitorには、CSVやJSON形式のデータから、データのドリフトなどを検出するためのベースラインを自動的に提案・作成する機能が組み込まれている。

ML Lineage Tracking

データ準備からモデルデプロイまで、MLワークフローの各ステップの情報を詳細に記録・追跡(トラッキング)する機能。モデルが「いつ、どのデータで、どのように作られたか」という系統(リネージ)を追跡できるため、監査やコンプライアンス確認に必要な「ガバナンス機能」を提供する。

Pipelines

データ準備、トレーニング、評価、モデルデプロイといった一連のMLワークフロー全体をエンドツーエンドで自動化するためのサービス。機械学習のワークフローを有向非巡回グラフ(DAG)として可視化・管理する機能。これにより、データサイエンティストはワークフロー全体を細かく制御できる。15TBを超えるような大規模データセットも効率的に処理できる。

コールバックステップ

ML の CI/CD パイプライン内で、外部のタスクやジョブをステップとして統合可能になった。コールバックステップが呼ばれるとタスクが開始され、外部からタスク完了を通知する仕組み(タスクトークン)が使える。コールバックステップは Glue ワークフローを起動し、進行状況を EventBridge 経由で監視。Glue ジョブが完了するまでパイプラインは停止し、完了後に次の処理へ進む。これにより、Glue ジョブの出力を効率的にモデル開発のデータ処理フェーズに利用できる。

例:Amazon EMR の Spark ジョブや AWS Glue の ETL ジョブをパイプラインの一部として実行できる。

サービス連携

〇EventBridgeとの連携

MLパイプラインの開始や監視を自動化し、プロセス全体を効率的かつエラーの少ない方法で運用できる。EventBridgeを利用して、SageMaker Pipelinesの実行をスケジュールしたり、特定のイベントをきっかけに自動で開始(トリガー)したりすることが可能。

Serverless Inference

サーバー管理不要でAWSがMLモデルのインフラ管理やスケーリングを自動で行う便利なサービス。「プロビジョニングされた同時実行」を設定すれば、アクセスが集中する時間を予測して事前準備を行い、遅延なく安定したパフォーマンスをコスト効率よく提供できる。あらかじめ指定した数の推論環境を「ウォームアップ」(事前準備・待機)させておくことで、コールドスタートを解消し、予測されるトラフィックに対して高いパフォーマンスとスケーラビリティを確保する。

※断続的な推論リクエストには向いている。常に高い負荷がかかるため起動の遅延が生じやすい。

機械学習モデルの推論に最適なインスタンスタイプや構成を自動で提案する機能。

主な特徴
最適なインスタンス選定を自動化従来は複数のエンドポイントを手動でテストする必要がありましたが、Inference Recommender により モデルに最適なインスタンスや構成(数、メモリ、同時実行数など)を自動で評価・提案 できる。
リアルタイム/サーバーレス推論に対応推論エンドポイントのタイプ(リアルタイム or サーバーレス)に応じて、最適な設定を選定可能
ベンチマークジョブによる性能評価SageMaker Studio や AWS SDK for Python(Boto3)を使って、推論負荷テストを実行し、パフォーマンスとリソース使用率のメトリクスを収集する。
コスト効率の向上過剰なリソースを避け、必要最小限の構成で高パフォーマンスを実現 できるため、運用コストの削減に貢献。
ジョブタイプ
Default
ジョブタイプ
目的:モデルに対して基本的なベンチマークを実行し、最適なインスタンスタイプを提案
入力:モデルパッケージの ARN を指定するだけで開始可能
テスト内容:SageMaker が用意した標準的なトラフィックパターンでロードテストを実施
所要時間:通常 45 分以内で完了
特徴:簡単に始められる、サーバーレス推論にも対応、高速な初期評価に最適
Advanced
ジョブタイプ
目的:本番環境に近い条件で詳細なパフォーマンス評価を実施
入力:インスタンスタイプやサーバーレス設定、カスタムトラフィックパターン、レイテンシー・スループット要件などを指定
テスト内容:指定した条件に基づくカスタムロードテスト
所要時間:平均 2 時間程度(ジョブ設定とテスト数により変動)
特徴:より精密な評価が可能、本番運用に向けた構成検討に最適、オートスケーリングポリシーの初期設定にも活用可能

Studio Classic

2023年11月以降、従来の SageMaker Studio は「Studio Classic」と呼ばれ、新しい SageMaker Studio はより高速で統合されたUIを提供している。

●SageMaker Studio(新しいStudio)

AWSが提供する最新の機械学習統合開発環境。VS CodeベースのIDEやJupyterLab、RStudioを選べる柔軟なUIを備え、数秒で起動可能。Amazon Q Developer によるAI支援やGit連携、S3・RedshiftなどのAWSサービスとの統合もスムーズで、MLOpsやチーム開発に最適。

●SageMaker Studio Classic(従来型Studio)

JupyterLabベースのIDEで、データ準備からモデル構築・トレーニング・デプロイまでを一貫して行える。起動に時間がかかることがあり、Git連携やAWSサービスとの統合は手動設定が中心。個人開発や研究用途に向いている。

※AWSが提供する機械学習向けの統合開発環境(IDE)

StudioClassic
概要
IDE選択複数(VS Code, JupyterLab, RStudio)JupyterLabのみ
起動速度高速(数秒)遅め(数分)
AI支援あり(Amazon Q)なし
Git連携UI統合手動設定
拡張性VS Code拡張対応限定的
推奨用途チーム開発・MLOps個人開発・研究

Bedrock

AWS が提供する フルマネージド型の生成AIサービス。大規模言語モデル(LLM)や生成AIモデルを インフラ管理不要 で利用できる。ユーザーはモデルを自分で構築したり学習したりする必要がなく、AWS 上で提供されている複数のモデルプロバイダー(Anthropic、Meta、Mistral、Amazon Titan など)のモデルを API 経由で呼び出して使える。主に自然言語処理やテキスト生成などの用途に使用される。

●Jurassic-2 models

サポートされている言語。英語での最高品質のパフォーマンスに加えて、全ての J2 モデルは、次のようないくつかの英語以外の言語をサポートしている。
対象:スペイン、フランス、ドイツ、ポルトガル、イタリア、オランダ

●ナレッジベース

・検索拡張生成(RAG)を簡単に実装可能。
構造化・非構造化データの両方に対応(例:S3、Salesforce、SharePointなど)。
・自然言語→SQL変換(NL2SQL)により、構造化データから直接情報取得。
引用付き応答で、元データの出典を明示。

主な機能
複数のモデルが選べるAnthropic Claude
AI21 Labs Jurassic-2
Stability AI (画像生成)
Meta Llama 2 / 3
Mistral
Amazon Titan など
→ 1つの API で様々なモデルを比較・利用可能。
学習やインフラ管理が不要サーバー構築、GPU管理、モデル学習を自分で行う必要がなく、即利用できる。
カスタマイズが可能プロンプト調整
ファインチューニング(微調整)
RAG (Retrieval-Augmented Generation) 構成で独自データと組み合わせて回答を生成できる。
AWS サービスとの連携Amazon S3(データ格納)
Amazon Kendra(検索ベースのRAG)
Amazon SageMaker(カスタムMLとの統合)
セキュリティとガバナンス・データはモデルプロバイダーに直接渡らず、AWS 内で安全に処理。
・コンプライアンスや監査対応が必要な企業向けにも利用しやすい。

ユースケースチャットボット / カスタマーサポート
ドキュメント要約 / 検索支援
コード生成 / アプリ開発支援
画像生成 / クリエイティブ制作
社内ナレッジ検索 (RAG構築)
メリット・モデル開発不要で即利用できる。データ取り込み、検索、プロンプト拡張までを一括管理。
・複数のモデルを使い分けられる
・AWS セキュリティ基盤を活用可能
ベクトル検索とエンベディングにより、意味的に関連する情報を抽出。
セキュアな接続:基盤モデルやエージェントが安全にデータソースへアクセス。
デメリット・モデルの「中身」を自由に改造はできない
・利用料金はAPI従量課金 → 大規模利用でコスト増
・最先端のオープンモデルを自分で細かくチューニングしたい場合は制限あり
[応答生成を制御する主要パラメータ比較表]

・温度 → 「確率の高低どちらを取りやすいか」を調整
・top_k → 「候補数の幅」を調整。生成する応答のランダム性を制御する。
top_p → 「確率分布の上位何%までを候補にするか」を調整

パラメータ説明値を小さくした場合値を大きくした場合簡単な例
温度(temperature)出力確率分布の「滑らかさ」を調整。応答のランダム性を制御。決定論的になり、一貫性が高まる。
確率の高い定番の応答を選びやすい。
ランダム性が増し、多様な応答が得られる。
確率の低い答えも選ばれやすい。
「好きな動物は?」
– 低い温度 → 「犬」
– 高い温度 → 「犬」「猫」「キリン」など
トップK
(top_k)
次のトークンを選ぶ際に考慮する候補数を制限。候補が少なくなり、安定・一貫した応答になりやすい。候補が広がり、多様で予想外の応答も出やすい。「朝ごはんは?」
– 低い top_k → 「パン」だけ
– 高い top_k → 「パン」「ごはん」「おにぎり」など
トップP
(top_p)
(核サンプリング)
確率分布の上位から「合計確率pまで」の候補だけを考慮。上位候補だけに限定され、予測可能性が増す。
安定した応答になりやすい。
確率の低い選択肢も残りやすくなり、ランダム性と多様性が増す。「好きな果物は?」
– 低い top_p → 「リンゴ」
– 高い top_p → 「リンゴ」「バナナ」「ドラゴンフルーツ」など

Polly

音声発話サービス。文章をリアルな音声に変換するサービス。発話できるアプリケーションを作成できる。

Textract

紙の書類やPDF、画像からテキスト・表・フォーム情報を抽出。

主な機能
OCR(光学文字認識)文字を認識して抽出
表認識表の構造を理解し、セルごとにデータを抽出
フォーム認識ラベルと値のペア(例:氏名:山田太郎)を抽出
署名検出手書き署名の有無を検出(一部リージョンで対応)

[使用例]

入力形式出力内容利用例
スキャンした請求書金額、日付、会社名などの抽出経理システムへの自動入力
手書きの申込書名前、住所、電話番号などの抽出顧客情報のデジタル化
PDFの契約書契約条件、署名欄の検出契約管理システムへの登録

Transcribe

音声を自動的にテキストに変換する。リアルタイムまたは録音済みの音声を高精度で文字起こしできる。100以上の言語と方言に対応しており、日本語もサポートされている。

使い方も比較的シンプルで、音声ファイルをS3にアップロードし、Transcribeでジョブを作成するだけでテキスト化できる。

・話者の識別(話者ダイアライゼーション)や自動句読点の挿入、カスタム語彙の登録など、実用的な機能が豊富。
・字幕ファイルの生成や医療分野向けのTranscribe Medicalも利用可能。
・コールセンターの通話分析や会議の議事録作成、動画の字幕生成など、幅広いユースケースに活用されている。

Translate

AWSが提供するニューラル機械翻訳サービスで、テキストを高精度かつ高速に翻訳するクラウドベースのツール

主な特徴
ニューラル機械翻訳(NMT)深層学習技術を活用し、文脈を理解した自然な翻訳を実現
リアルタイム & バッチ翻訳API を使って即時翻訳も、大量のテキストを一括翻訳することも可能
カスタマイズ可能特定のブランド名や業界用語などを定義して、翻訳結果を調整可能
多言語対応英語、日本語、中国語、スペイン語など、数十の言語間で翻訳可能

ユースケース
ユーザー生成
コンテンツの翻訳
SNS投稿、コメント、プロフィールなどをリアルタイムで翻訳
多言語チャット対応カスタマーサポートや社内チャットで言語の壁を解消
ドキュメント翻訳Word、Excel、PowerPoint などのファイルを一括翻訳
NLP連携Comprehend と組み合わせて感情分析やキーフレーズ抽出も可能

Comprehend

自然言語処理(NLP)サービスで、機械学習を活用してテキストデータを分析し、チャットデータから顧客の感情(ポジティブ、ネガティブなど)を抽出するなど、価値ある情報を効率的に引き出す。既存のデータをインプットするだけで、迅速に分析結果を得られるため、誰でも簡単に大量のテキストデータから洞察を得ることができる(2026 年 5 月 20 日サポート終了)

・利点として、ユーザー自身が機械学習(ML)モデルのトレーニングやチューニングを行うなど、複雑で手間のかかる作業を省略できる

・PII(保護対象医療情報)を検出し、マスクまたは除去する機能を備えている。英語またはスペイン語のテキストドキュメントでPII エンティティを検出できる。PIIエンティティは特定の種類の個人を特定できる情報(PII)。PII検出機能を使用して、PIIエンティティを検索したり、テキスト内のPIIエンティティを編集したりする。

主な機能
機能説明
エンティティ認識テキストから特定のエンティティ(例:人名、組織名、場所、日付、数詞、電話番号など)を自動抽出。
感情分析テキストの感情を識別し、ポジティブ、ネガティブ、ニュートラル、ミックスのいずれかに分類。
キーフレーズ抽出テキスト全体からその文脈や内容において最も重要な単語やフレーズを抽出する機能。たとえば、ニュース記事から「新技術」「市場動向」などの主要な話題やテーマを自動的に特定できる。
言語検出テキストが書かれている言語を自動で識別します(最大 100 種類以上の言語に対応)。
トピックモデリング大量の文書データを分析し、隠れたトピックやテーマを自動的に抽出。
カスタム分類ユーザーが定義したラベル(例:「重要」「非重要」など)を基にテキストを分類。
カスタムエンティティ認識独自のエンティティ(例:商品コード、特定の業界用語など)をトレーニングして識別する機能。たとえば、契約書内の「クライアント名」や「契約日」のような特定のエンティティを定義してトレーニングすることで、独自のビジネスルールに基づいた情報抽出が可能。
構文解析テキストを文法的に解析し、単語の品詞(名詞、動詞、形容詞など)や構文構造を特定。
イベント抽出特定の条件や構造に基づいて、テキスト内の出来事やアクションを抽出。
ジョブ
DetectPiiEntitiesテキスト内の個人を特定できる情報(PII)をリアルタイムで検出。
StartPiiEntitiesDetectionJob複数の文書を一括で処理する非同期ジョブを開始し、PIIを検出・編集
RedactionConfigPIIをどのように編集(秘匿)するかを設定
Import Model

インポートすると、コピー元のモデルと全く同じ、トレーニング済みの複製モデル(Comprehendのカスタムモデル)が新しいアカウントに作成(コピー)される。

必要な設定コピー元のAWSアカウントで、コピー先のアカウントからのインポートを許可するためのIAMポリシーを設定する必要がある。
重要な制約インポート元とインポート先のモデルは、必ず同じAWSリージョンに存在している必要がある。異なるリージョンをまたいでのインポートはできない。
利点この方法はComprehendの組み込み機能を使うため、追加のインフラ構築やデータ転送が不要で、最小限の開発作業で実現できる。
Medical

AWSが提供する自然言語処理(NLP)サービスで、医療分野向けに特化したツール。

[主な機能]

  • 非構造化医療テキストの解析
    医師のメモ、退院サマリー、検査結果などから、病名・薬剤・治療法・PHI(保護医療情報)などの医療関連エンティティを自動抽出します。
  • 信頼スコアの提供
    抽出された情報には、モデルがどれだけ自信を持っているかを示す「信頼スコア」が付与されます。
  • オントロジーとのリンク
    抽出したエンティティを標準化された医療用語体系(オントロジー)に結びつけることで、より高度な分析が可能です。
  • 同期・非同期処理に対応
    単一文書の即時解析(同期)と、S3に保存された複数文書のバッチ解析(非同期)の両方に対応しています。

Rekognition

動画や画像認識。イメージや保存済みのビデオから有名人を認識できる。

Lambda関数を使用するとスケーラブルでコスト効率の高いアプリケーション層が得られる。イメージ内の有名人を認識し、認識した有名人に関する追加情報(時間など)を取得するには非ストレージ型のAPIオペレーション「RekognizeCelebrities」を使用する。Rekognition APIにイメージや動画を指定すると、モノ、人物、テキスト、シーン、アクティビティを識別。

Kendra

AIを活用して、「自然言語検索」「セマンティック検索(文脈や意味を理解した検索)」を実現する。AWSのフルマネージドサービスなので、運用管理の手間が少なく、拡張性にも優れている。質問に対してインテリジェントな回答を生成できるため、検索拡張生成(RAG)アプリケーションの構築に最適。

データソースコネクタ

Kendraは「データソースコネクタ」という機能を使って、様々なデータソースに接続し、検索対象のインデックス(索引)を作成する。接続先として、Amazon S3の他に、Microsoft SharePointやGoogle Driveなどが挙げられている。

このコネクタは、データソースを定期的にスキャンし、ドキュメントの変更や追加を自動でインデックスに反映させるため、常に最新の状態で検索ができる。

[S3 との連携]
Amazon S3 コネクタ」を使うことで、S3バケットに保存されているテキストファイルなどを直接インデックス化し、高精度なセマンティック検索を簡単に実現できる。S3などの多様なデータソースに接続するだけで、AIによる高精度な意味検索を簡単に構築できるサービス。インデックスを自動で最新に保ってくれるため、RAGのような高度なアプリケーションにも適している。

Glue Data Brew

ノーコードでデータのクレンジング(前処理)(データのクリーニング・整形・変換)を行えるGUIベースのETLツール。分析、レポート、機械学習などの後続タスクのために、クリーンで安全なデータセットを簡単に準備することができる。

[Data Wrangler との違い]

・Data Wrangler:コードで柔軟にデータ処理したい人向け
・Glue DataBrew:ノーコードで視覚的にデータ整形したい人向け

項目Data WranglerGlue Data Brew
操作方法Pythonコード(pandas)GUI(ノーコード)
対象ユーザーエンジニア、分析者非エンジニア、アナリスト
柔軟性高(自由なロジック記述)中(組み込み変換に依存)
学習コストPython知識が必要直感的で学習コスト低め
処理対象S3, Redshift, AthenaなどS3, Redshift, RDSなど
主な用途ETL自動化、分析前処理データ整形、品質評価
特徴と構成

[主な特徴]

データ品質のプロファイリングデータ内の欠損値や異常値の検出、統計情報の可視化を簡単にできる。
プライバシー保護機密データを安全にマスク(隠す)処理ができるため、プライバシー要件を満たしながら、機械学習モデルの準備などにデータを利用できる。
多様な変換処理250以上の変換処理(欠損値処理、正規化、型変換、フィルタリングなど)を用意。
検出マスキング検出:2、3回クリックするだけで、データ内のPIIや機密情報を含む可能性のある列を自動で特定する。
コード不要のマスキング:コードを記述することなく、データセット内の情報を自動で識別し、「墨消し」「ハッシュ化」「暗号化」といったデータマスキングを適用できる。
自動化レシピを保存して定期的にジョブを実行可能
スケーラブルフルマネージドでリソース管理不要

[構成要素]

データセットS3、Redshift、RDS、JDBCなどから接続可能なデータソース
プロジェクトデータをプレビューしながら変換処理を設計する作業スペース
レシピ実行する変換処理のステップを記録したもの(料理のレシピのようなイメージ)
ジョブレシピをデータセットに適用して処理を実行する単位

Redshift ML

AWS のデータウェアハウスサービス「Amazon Redshift」に機械学習機能を統合したもの。SQL を使って直接機械学習モデルを作成・トレーニング・デプロイできるのが最大の特徴。

主な特徴
SQLだけでMLモデルを構築可能PythonやJupyterなどを使わず、RedshiftのSQL文でモデル作成・予測ができる。
SageMakerと連携実際のトレーニングは Amazon SageMaker が裏で処理。AutoML によるアルゴリズム選定や前処理も自動化される。
データ移動不要Redshift内のデータをそのまま使えるため、S3へのエクスポートなどの手間が省ける。
教師あり・教師なし学習に対応回帰、分類、クラスタリング(K-Means)など、基本的なMLタスクに対応している。

Q Business

AWSが提供する企業向け生成AIアシスタント社内の情報を活用して、業務効率化や意思決定支援を行うための強力なツール。

特徴と構成要素

[主な特徴]

社内データを活用した自然言語対話社内文書、営業資料、技術マニュアル、人事規定などを元に、チャット形式で質問に回答
RAG(検索拡張生成)による高精度な応答インデックス化された情報を検索し、生成AIが回答を生成
多様なデータソースと連携Amazon S3、Salesforce、Microsoft 365、Dropbox、Google Driveなど40以上のコネクタに対応
セキュアな認証・認可AWS IAM Identity Centerを利用し、ユーザーごとのアクセス制御が可能

[機能構成]

コンポーネント概要
データソースコネクタ社内外の情報を取り込むための接続機能
インデックス取り込んだデータをAIが使いやすい形に変換(StarterとEnterpriseの2種)
Retriever質問に応じて適切な情報をインデックスから取得
LLMAmazon Bedrockを裏で活用し、自然言語応答を生成
Web UIブラウザやSlack、Teamsなどから利用可能
その他機能

●ContentBlockerRule

Amazon Q Businessのガードレール機能の一部であり、ユーザーが制限されたトピックや禁止されたフレーズ触れた際の応答方法を制御するためのルール。制限されたトピックについて質問されたことをエンドユーザーに通知し、次にとるべき手順を提案するカスタムメッセージを設定することができる。

項目名説明
systemMessageOverrideブロックされたトピックに関する質問を受けた際に表示されるカスタムメッセージ。最大350文字まで設定可能。
パターン制約メッセージはUnicode制御文字を含まない必要があります(正規表現: ^\P{C}*$
必須かどうかsystemMessageOverride任意。設定しない場合はデフォルトメッセージが使用されます。

●グルーバルコントロール

アプリケーション全体の全ての対話に適用される。

応答の設定を制御大規模言語モデル(LLM)が直接答えを返すが、企業データソースを参照しながら答えを返すかなどの応答設定を制御
用語をブロック特定の用語の使用をブロックし、機密情報やセンシティブなフレーズの生成を回避
ファイルアップロードの制御エンドユーザーによるチャット内でのファイルアップロードの可否を制御
Amazon Q Apps の制御エンドユーザーによるAmazon Q Apps の作成・利用の可否を制御
API参照ルール

[そのほかルール参照]

サブスクリプションプラン
プラン名月額料金主な機能
Amazon Q Business Lite$3チャットによる質問応答
Amazon Q Business Pro$20アプリ作成、カスタムプラグイン、QuickSight連携などが可能

Trainium

AWSが提供する機械学習トレーニングに特化した、高性能かつエネルギー効率が高い機械学習トレーニング専用のインスタンス。

・一般的なGPUよりもコスト効率が高く、消費電力を抑えながら高速なトレーニングを実現。
・TensorFlowやPyTorchなどの主要なフレームワークに対応。

EC2 Trn1インスタンス

AWS Trainiumチップを搭載し、大規模言語モデル(LLM)などの高性能な深層学習(DL)トレーニングのために設計されている。他のEC2インスタンスと比較して、トレーニングにかかるコストを最大50%削減できるとされている。Trnシリーズは、機械学習トレーニングに特化しており、エネルギー効率が「非常に高い」と評価されている。

Mechanical Turk(MTurk)

人間の判断が必要な小さな仕事(タスク)を、世界中の人に依頼してこなしてもらう仕組み。18世紀の「メカニカル・ターク(自動チェスマシン)」にちなんで、「機械のように見えるが実は人間がやっている」ことを表現。

依頼者(リクエスター)企業や研究者など。タスクを投稿して報酬を設定。
作業者(ワーカー)世界中の個人が参加可能。好きなタスクを選んで報酬を得る。

・依頼者は、ウェブUIやAPIを通じてタスクを提出し、人間の作業者がそれを完了・提出する。
・作業者はタスクを選んで実施し、完了後に報酬を受け取る。
・APIを用いたやり取りは、リモートプロシージャコールのような形式で行われる。
・実質的には「人力による人工知能」のような仕組みで、柔軟で多様なタスク処理が可能。

[タスクの例]

・画像に写っているものを分類する
・音声を聞いて文字起こしする
・アンケートに答える
・AI学習用のデータにタグをつける

[公式サイト引用]



ABOUT DIRECTOR
Yumi Suto

人生最初のダッツは抹茶

【取得資格】
・2020/07:ITパスポート
・2021/02:ITIL ver.3
・2021/09:AWS SAA-C02
・2022/06:AWS DVA-C01
・2024/04:AWS SOA-C02
・2025/07:AWS SAP-C02
・2025/08:PL-900
・2025/09:AWS DOP-C02
・2025/11:MLA-C01

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